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-その5-
程野は、自然を通じて
地球と知り合う入り口でもある。
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吾北は、この豊かな自然をまるでドアでも開けるかのように、次から次へと見せてくれる。程野(ほどの)はいわば、村の奥座敷のようなのもだ。
すぐにはその扉を開けてはくれない。
国道194号線から、くねくねと村道を進むと、ようやくグリーンパークほどのに辿り着く。
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この周辺の標高が633m。
くしくも、2つの国道の数字を足した数字と同じなのである。偶然とはいえ、山のマジックにでもかかったような気分だ。
このパークを拠点に4つの滝が散らばっているのだ。
その滝を見ようと、東滝に向かう。標高950m。別名ドンドラ滝と呼ばれている。
地元に住み、程野を愛した川村馨さん(故人)によると、「ドンドラ、トドロともいう。大雨の時のすごい音で、その名が付いたろうけんど、水量によってトトロと言うたかも知れん」
その水量によって呼び方を変えるとは、程野の人たちはユーモアの持ち主だったのだろう。
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その東滝への道は下から登る方法と、車で上まであがって滝へと降りていく方法があるが、降りる方が楽だなと選択したものの、これがまた、相当にハードな道なのである。
歩道整備はされてはいるものの、まさに階段状になった急斜面を下りていくような感じなのだ。滝は、上からのコースと下から登ってくるコースのちょうど中間だったのである。
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しかし、這々の体で滝に辿り着くと、その疲れも一気に吹っ飛ぶ。
滑り落ちてくる水しぶき、水の音、その大きな景色に圧倒される。
やはり、ほんとうの自然美は労せずして、その扉を開けてはくれないのである。
その吾北の夜。村の人たちによる星空の会が開かれると聞いた。この会は、季節ごとに開かれているらしい。
真っ暗闇の午後8時。グリーンパークのお祭り広場に天体望遠鏡が置かれ、星空の会は始まった。
周囲には明かりもなく、ましてネオンなどなく、足元もおぼつかないほどの暗さ。こういうのを漆黒の闇というのだろう。
見上げれば満天の星。その星のひとつひとつまでが大きく見える。これは空の透明度のせいなのだそうだ。
初めて覗いた望遠鏡のなかでは、木星が惑星たちを連れて宇宙の闇のなかに浮かんでいた。
山や森、川や水だけではなく、この空も吾北の自然。吾北は大きな気持ちで地球と知り合う、その入り口でもあるようだ。
吾北を歩いてみると、村には映画にはうつらなかった「絵の中のぼくの村」があった。
この大きな自然、この風景、素朴な人々。それが美しい村の住人なのだ。
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(平成9年発行 吾北村村勢要覧「ほのぼの吾北」より)
こんな村です〜「吾北を歩く」 -おわり-
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