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-その5-
小学校の校庭に
二宮金次郎がいた。
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通りすがりに、ふらりと清水第一小学校に寄ってみた。川のせせらぎが聞こえる学校だ。
その校庭に、二宮金次郎が立っていた。
かつて、どの小学校にもいた金次郎を見かけなくなってもう久しいが、ここ吾北村にはいまもいるのである。
嬉しくなって思わず、握手したくなった。
ここの金次郎はコンクリート製で、手はやや欠けているものの、一目でわかるおなじみのスタイルだ。
台座の銘も消え、いつ作られたものかは定かでないが、おそらく戦後すぐに作られたものだろう。当時とすれば、とても立派な象だったのだろう。
調べてみると、吾北村には7つある小学校のうち、なんと、5つの小学校にいまも金次郎がいるというのだ。
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校庭に立ち続けているものもあれば、図書室にいる小さな金次郎もあった。
中央小学校の金次郎は、最近新しく作り替えられたばかりだという。
全国で消えていく一方の金次郎が、なぜ、吾北にこれほど残されているのだろう。
その確かな理由は不明だが、薪を背負って本を読んでいる金次郎は、街の小学校にいるよりも、吾北にいるほうがずっと幸せそうに見えた。
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(平成9年発行 吾北村村勢要覧「ほのぼの吾北」より)
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