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リポート形式で吾北村を案内いたします
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吾北村は豊かな緑と澄んだ水の里です

ふるさとでがんばる人たちを通して吾北の素顔をご紹介


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吾北を歩く -その2-

映画で見た、
あの大きなヤブツバキに会った。



映画「絵の中のぼくの村」のなかで、川とともに最も印象的だったのが、ヤブツバキの巨木。ぜひ、あの木に会ってみたいと思っていた。

このヤブツバキは、上八川川の上流、柿薮(かきやぶ)という集落にあった。 工石山陣ヶ森(くいしやまじんがもり)県立自然公園へと続く道すがらだ。

吾北では、この木のことを「シャクジョウカタシ」と呼んでいる。 土佐の方言で、ツバキのことをカタシといい、シャクジョウとは錫杖。 木のかたちが山伏(やまぶし)や僧侶が持っている杖(つえ)に似ていることから、いつしかこう呼ばれるようになったのだそうだ。
一説には山伏に姿を変えた平家の落ち武者が土地の人々に慕われ、その墓印として植えたものだともいわれている。 しかも、その人物はとてもこどもが好きだったので、カタシに上っても遊んでも、落ちてけがをすることはないのだそうだ。

こうして実際に木のそばに立ってみると、想像以上に大きい。 幹は周囲3.2mもあって、四方に大きく枝を広げている。 まるで両手を広げて「よう来た、よう来た」と迎えてくれているかのように、やさしく包み込んでくれる。 そのどっしりとした存在感に感動してしまうとともに、なんだか離れがたい思いが沸いてくる。

地元のお年寄りに聞くと、「こどもの頃は、この木の上で鬼ごっこをしたもんよ。 もう千年ばあ経っちゅうろう」ということだが、はるか昔からこうして村の人々を見守りつづけてきたのだろう。

村が40周年を迎えた平成8年4月、このシャクジョウカタシは高知県の天然記念物に指定されたという。 心なしか、木が嬉しそうに笑ったような気がした。


(平成9年発行 吾北村村勢要覧「ほのぼの吾北」より)



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